スマートドアベル「Google Nest Doorbell (Battery Type)」を買って4か月ほど使ったので感想を書きます。
要約
- 簡単に試したり現状回復を優先するなら設置は両面テープで
- 既存のドアホンがカメラ付きならドアホンとしての性能を超えることはなく、利点はスマートフォン等で手元で応答できるという一点だけなのでそこが魅力と感じるならアリ
- 充電しながらの使用はできない。電源の配線をしない場合は定期的に取り外しての充電が必要。
設置
キレイに設置するなら既存のドアホンを外してマウントをネジ止めして、、、とすると良さそうですがそれなりに面倒なのと原状回復のために取り外したものを保管しておくのも大変なので、設置は両面テープでやることにしました。
ただ、単に既存のドアホンの隣に付けてしまうと間違いなく既存のドアホンの方が使われてしまうので既存のドアホンを覆うように隠せてその上に設置できるようなマウントを作りました。
実際に設置した様子は下記になります。既存のドアホンの4辺にちょっと厚みがある両面テープで貼り付けています。3Mの両面テープは最強なので脱脂さえしっかりすれば落ちたりすることはありません。屋外に設置する場合は耐候性の高いものを選ぶと良いと思います。
それでもこれがドアホンだとはわかりにくく、特にボタンがわかりにくいので「PUSH」と書いたシールを作ってボタンに貼っています。
Google Homeのセットアップ
Nest Doorbellの操作はGoogle Homeアプリから行います。iPhoneやAndroidにGoogle Homeアプリをインストールしてセットアップします。
Nest Doorbellは家のWiFiに参加します。
そのためWiFiの電波が玄関ドアの外からそれなりの強度で受信できる必要があります。
5GHz帯の電波は障害物、特に金属のドアなどに弱いのでWiFiルーターの設置場所が玄関より遠いとうまく接続できない恐れがあります。
私の家はスマートロックのSesameをWiFiで操作しているのでそのために玄関ドアのすぐ近くにアクセスポイントを設置してあり、電波に関しては問題ありません。
完了すると、Google Homeアプリからカメラを確認したり会話ができます。ドアホンのボタンが押されたときはプッシュ通知が届きます。
設定によってカメラが人や荷物を認識したときにもプッシュ通知を受けることができます。
ここまでで手元でドアホンに応対するという目的は達成できますが、iPhoneは常に手元にあるものの、マナーモードで気づかなかったりすることもあるので、固定の場所で応答できるものがあった方が便利なので合わせてGoogle Nest Hubも導入しました。
Google Nest Hubだとドアホンのボタンが押されたときは自動的に画面が切り替わってカメラを確認したりそのまま応答できます。
これを机の手の届くところに置いておくことで簡単に席を立つことなくドアホンに応答できるようになりました。
また、ドアホンの応答については会話することもできますが、「クイック応答」というあらかじめ3種類の自動音声による応答が登録されていて、それを選ぶだけで決まった音声を再生してくれます。
ほとんどすべての来客は宅配便なので(それ以外のアポなしの来客はないし、あっても応じる必要はない)基本的に「荷物は置いていってください」を選択するだけでOKです。
ビデオ会議中にドアホンが鳴っても机の上のNest Hubからサッとクイック応答を選択するだけ、という感じで非常に快適に使えています。
クイック応答はiPhoneやNest HubだけでなくApple Watchでも使えるので、ちょっと外にいるときに荷物が届いた、という場合でもApple Watchでクイック応答を返すこともできて便利です。
カメラの応答性について
カメラの応答性はそんなに良くないです。
ドアホンがなってからカメラの映像が確認できるまで数十秒ほどかかることもあります。
なのでカメラの映像を確認しようとしている間に2回目のボタンが押されたり、不在と思われることもあります。
そのため私はカメラを確認することは結構あきらめて、単にクイック応答で投機的に「荷物は置いていってください」を返すようにしています。
クール便とかじゃなければだいたいそれで問題ないのでそのように使っています。
APIについて
DoobellをはじめNest製品はAPIが用意されています。
APIを利用してカメラの映像をWebRTCで受信したりボタンが押されたなどのイベントの通知を受けることができます。
Googleがそのまま使えるサンプルアプリを公開しているので試したい場合はまずここから触ってみるのがいいでしょう。
このサンプルアプリはFirebaseにデプロイされているので自分でデプロイしなくてもAPIの利用登録とOAuthの設定などが済んでいれば、その情報を入力してそのまま使ってみることができます。
残念ながらAPIはDoorbellに関してはそれほど強力なものではなく、カメラの映像を見ることとドアベルが押された、などのいくつかのイベントのタイミングが取れるというくらいであまり良い利用方法は思いつきませんでした。
イベントに対してクイック応答が返せる、などができるとさらに自動化が進んでおもしろいと思ったのですが、そういうことはできませんでした。
期待したものとはちょっと違いましたがせっかく使い方を勉強したので電力や湿度など家のいろいろな数値と合わせてダッシュボードのように表示するWebアプリを作ってみました。
https://kishikawakatsumi-home-monitor.netlify.app/
まとめ
Nest Doorbell、非常に簡単に使えていろいろ遊べるので悪くないかと思います。
ただ、ドアホンとしては既存のドアホンよりめっちゃ優れているということはないのであくまでもスマートフォンなどと連携ができるという点を評価できない場合は難しいかと思います。